これって本当に更年期?更年期を知れば怖くない!

  

更年期って、わかってるようで分からない、漠然とした不安感があったりしませんか?

更年期の基本からまず理解して、不安を取り除くことから始めてみましょう。

①更年期の概念

更年期とは、閉経の前後5年間のことをいいます。日本女性の平均的な閉経年齢は50歳前後のため、通常更年期の始まりは40代半ば頃ということになります。

(ちなみに閉経とは1年以上生理がない時、その1年前の年齢が閉経の年齢となります)

個人差はあるものの大部分は45歳〜56歳で閉経となり、40歳すぎてからの体調不良は、まず更年期障害を疑うべきでしょう。

しかしながら更年期症状は様々であり、これが更年期症状であると気がつかないまま発見が遅れることが少なくありません。

それは当事者だけでなく、医療の現場でも同じで長年、更年期症状はあまり問題視されておらず、検査をしても原因不明と言われ”気のせい”となってしまうことがよくあります。

不眠、イライラ、うつ症状などの精神症状は精神科の病気と誤診されてしまうケースが後を絶ちません

さらに更年期は”老いた”というイメージがある事で、不調があってもあえて更年期とは認めたくないという女性心理からも、我慢してしまうことがあります。

更年期とは一体何なのか、学校でも教えてはくれません。医者も知らない、となれば身近な人に聞くことになるのでしょうが、更年期症状は人によってさまざまで感じ方や症状がまったく違います

たとえ母と娘だからと言っても、まったく同じ症状が出るとは限らないのです。

 

②更年期のメカニズム

更年期には様々な不調が現れますが、それらが更年期からだと理解していないため、医療機関を複数受診しながらも、なかなか原因までたどり着けず、症状が改善しないケースも少なくありません。

更年期症状の生じるメカニズムがどうなっているのか考えてみましょう。

女性ホルモン(エストロゲン)を分泌する卵巣の機能は加齢と共に衰え、更年期に入るとエストロゲンの分泌量が激減してしまうのがその原因です

エストロゲンの分泌増減は脳によってコントロールされています。

まず間脳の視床下部から『性腺刺激ホルモン放出ホルモン』が放出され、その刺激によって次に下垂体から『性腺刺激ホルモン』が分泌されます。

この下垂体から分泌された性腺刺激ホルモンによる命令で、卵巣から女性ホルモン(エストロゲンなど)が分泌されます。

しかし、卵巣機能が衰えてくると、視床下部が卵巣に対して女性ホルモンを分泌するよう命令をしても、老化によりその量が減っているので卵巣は十分なエストロゲン分泌ができなくなります

そのため視床下部や下垂体は不足気味のエストロゲンの放出をしっかり出すよう促すために、いっそう多くの『性腺刺激ホルモン分泌ホルモン』や『刺激ホルモン』を分泌するようになるのです。

この事により更年期時、残り少なくなった女性ホルモン(特にエストロゲン)に、過剰な『性腺刺激ホルモン』が分泌されることで、ホルモンのコントロール系統が乱れて、視床下部がパニックに陥ってしまいます

実は視床下部は女性ホルモンだけでなく様々なほかのホルモンの分泌をコントロールしたり、体温調節、呼吸、神経などをつかさどる自律神経の中枢でもあるのです。

つまり下垂体の指令に従わなくなった卵巣を何とかしようと混乱している時、自律神経系の中核である視床下部も大打撃を受けてしまい、正常な働きをしていたさまざまな臓器も支障を来たします。

かつて経験したこともないような身体的な混乱を体験するため、気持ちも正常のままでいられなくなる訳です。

更年期女性のうつなどの精神症状もこのようなメカニズムからくるものだと思われています

③更年期の症状

更年期の症状は代表的なものだけで、

のぼせ、ほてり、発汗、冷え、頭痛、腰痛、関節痛、肩こり、性交痛、膣炎、しびれ、食欲不振、吐き気、便秘、下痢、頻尿、膀胱炎、失禁、視力低下、血圧の変化、皮膚の乾燥、かゆみ、疲れやすい、むくみ、めまい、動悸息切れ、耳鳴り、判断力低下、無気力、物忘れ、イライラ、疲労感、怒りっぽい、不安感、うつ状態、不眠、喉のつかえ   などがあります。

症状は200〜300種あると言われています。

原因がわからないことからくる不調は「重い病気なのでは?」と不安になることもあるでしょうが、本当は更年期障害によるものである場合が少なくありません。

不安になる前に、更年期障害なのかどうかを自分でチェックしてみると良いでしょう

下記の表は更年期の代表的な症状とその強さの度合いをチェックできます。合計の点数を見れば異常の有り無しがわかります。

ただしこうした症状が更年期障害だけが原因とはかぎりません。

90点以上の高スコアの場合は精神疾患やガンなどその他の病気が潜んでいる場合もありますので、精密検査をする必要があるでしょう。

※簡略更年期指数(SMI)表

 

日本は先進国の中でも更年期医療に関しては大変遅れを取っています。更年期をどう過ごすのか、正確な情報を知ることによって、正しい選択ができます

また更年期の過ごし方によって、老齢期に入ってからの病気の不安を取り除くこともできるのです。

更年期症状は辛いものかも知れませんが、自分の身体としっかり向き合うチャンスととらえ、更年期からの人生を充実したものにしたいですね。